今回は、科研(若手研究)で、南三陸町へ。
11月21日。昼1時頃、仙台へ。3時半にいりやどへ。
オンラインの調査の方法について職員さんと話し合う。
・タブレットとWifiルーターを活用してつないでもらい、それに対して調査コーディネートの謝金を支払う。
・半構造化インタビューを意識して、複数の人々による語りの比較を行う。またリサーチコーディネーター側もそれの方がやりやすい。質問項目を一緒になって考える(これからもこの町に住みたいか?ということが気になるという)。
・録音とテープ起こしとQDA(Qualitative Data Analysis)を毎回行う(aiの文字起こしではRimo Voiceが良さげ、QDAソフトはMAX QDA 2020)。
夜は再度、和来へ。店主さんに色々お話を伺う。昼間にシルバー人材に関する取り組みをしているという。要注目。
11月22日。午前中は、ローゼンの翻訳チェック。
お昼1時半からは、入谷公民館にて「台湾人スタッフが考えた~気軽に『知る・作る・食べる』で台湾がぐっと身近になる交流ツアー」に参加。参加者は自分を含めて2人だったが、詳しく話を聞くことができた。
南三陸と台湾の繋がりについて最初にレクチャー。志津川病院の再建(2015年12月)に台湾の多大な支援。台湾の大学生のインターンシップ(2016〜)や、教育旅行。日本語研修(2018〜)。志津川高校と、竹崎高等中学(台湾)との姉妹校協定締結。
その後、台湾料理づくりを体験。あっという間に4時30分に。仙台へ出発。柏着は10時。
現地調査2日目、宿泊先の「いりやど」で研修を受ける。
Changing Minami Sanrikuという動画を視聴。「立ち上がる被災者」という姿ではなく、南三陸町を新天地としてまちづくりを担う移住者にもフォーカスが当てられていた。課題解決の先進地を目指す、という姿勢が打ち出されていた。
視聴後、移住者について聞くと近年は、その層に変化が見られるという。かつては、ボランティアを入り口に移住するケースが多かった。復興支援の過程で人間関係ができた上で、定住を選択する、というもの。それが、最近では移住者として移住してくるケースも増えているという。移住・定住支援センターの存在が大きいようだ。ほかにも、インターンや地域おこし協力隊にも注目してみると良さそうだ。南三陸町の地域おこし協力隊は、起業型だそうで、最近ニュースになったワイナリーもその一環だという。
https://www.msr-wine.com/
朝の研修のあとは、「若手漁師によるASC国際認証取得の牡蠣を使ったBBQの交流会」に参加した。先輩研究者がチケットを2枚買ってくれていたおかげで参加できた。(牡蠣は何度かあたっているので少し緊張した)
戸倉地区の若手漁師のおふたりから、BBQの傍ら色々な話を聞いた。「戸倉シーボーイズ」という若手漁師(後継者)の存在、震災後にポイント制を導入した漁場(1人だと40ポイント、後継者がいると60ポイント、、、)、ASC認証、貝毒や検査の苦労などについて。
https://www.asc-aqua.org/ja/
ASC認証以降は、ブランド化も進んでいるようだ。直接のオファーもあるという。ワイナリーのワインと牡蠣を一緒に売り出すというアイデアもあるという。
牡蠣とアカザラガイ、ツブガイを堪能したあとは、いりやどに戻る。
その途中にさんさん商店街に立ち寄った。中橋を渡って震災復興祈念公園にいくのは初めての経験。そして久しぶりに防災対策庁舎を間近でみた。
いりやどでは、入谷でりんご農家を営んでいる方にお話を聞く。内陸の入谷では地震の記憶が色濃く残っているようだ。消防団もやっていたこの方は、広範囲で動くよりは、同じ集落の安全をまずはみてまわったそうだ。近所の人々は皆一様に腰を抜かしていた。火事のような緊急事態では、おにぎりを用意をする習慣があるそうで、このときもおにぎりをつくったそうだ。それを志津川のような他地区に供給したことは、今でも語り継がれている。元々、町の中心部の志津川とは、互いに格上・格下の意識もあったようだ。入谷は、南三陸の玄関口だという。「いりやど」の存在感は大きい。
農業従事者は減りつつあるが、「農」に目を向ける若者も出てきている。最近、南三陸で就農した若い女性はChanging Minami Sanrikuでも登場していた。果物やそれを加工して6次化も目指している。農工房、という取り組み。入谷の狭隘な地形は果物に適している。ぶどうを植える。ワイナリー用、食用。
https://nokobo.com/
もう一件、地元の飲食店の店主の方にもお話を伺った。キラキラ丼の成功ストーリー。さんさん商店街のテナントと、路面店の違い。お互いに利点があるようだ。
5時半頃に南三陸町を出発。7時3o分に仙台を出発。新柏には10時ジャスト。
科研B(分担者)の調査で、久しぶりの南三陸町へ。前回の訪問が3月。お盆明けにも計画していたが、新型コロナの影響でそのときは自粛。この時期も、別に事態がおさまったわけではなかったが(ひどくなっている?)、引き続き現地の協力を得ることもできて実施。
その日は、新柏を7時に出発して、仙台に10時前に到着。
協働研究者の宮城県内の大学に勤める先生(先輩)と一緒に仙台駅からレンタカーで移動。
途中、女川町と石巻市の雄勝に立ち寄り、本日の目的地のいりやどへ。
ここの運営者やスタッフの方々にお話を聞かせてもらう。現地でフィールドワーク中の研究仲間がも合流し、東京からのリモート参加もあった。
いりやどのこれまでの歩み(大学生を約20000人受け入れてきた、オーダーメイドで研修内容を用意できる)について教えてもらった。
自らの仕事を、南三陸に学びにくる人々の「伴走者」として捉えている。最近はSDGs関連の問合せも多い(漁業や林業の国際認証、ラムサール条約)。
見せてもらった公式動画の中で、南三陸町は震災を受けたことによって、全国の課題を早回しで体験している、という紹介のされ方も印象的だった。
そのように自分の町を認識するようになったのは復興のいつ頃のステージか、という質問に対しては、町外からやってくる様々な視点をもつ人々に影響を受けるようになってから、という。
スタッフの一人は、まだ大学を卒業してまもない方で、この町の出身者だった。被災もしている。震災から最初の2年ぐらいは、元の町の姿を取り戻したいと思っていたが、今では今の町の良さを感じている、という。
夜は歩いて行ける居酒屋「和来」へ。店主と久々の対面。
https://m-now.net/2015/08/blog-post_18-6.html
研究費に比較的余裕のある1年だったので、個人研究室のホームページの制作をしてもらいました。
ブログの機能をつけてもらったは、発信目的というよりは、主に自分用に、読んだ本や、仕事での気付きなどをメモしておきたいと思ったからです。 ちなみに昨日読んだ本は、ケネス・ガーゲン、メアリー・ガーゲンの『現実はいつも対話から生まれる』で、これを使ってゼミの読書会をしました。仕事で今、せっかく覚えたのに忘れて悔しく思っているのは、新書をコピーするときにA4にぴったり収まるような縦横の倍率です。
もうひとつ自分がブログを書く目的は、いつも文章を書いては消し、書いては消しを繰り返してしまう、癖を直したいと思ったからです。 ですから、ここでは気の向くまま、公開を前提に表現には気を使いつつ、バックスペースキーに極力お世話にならないように、文章を書いていきたいと思います。質より量、長さよりも頻度、を意識していきたいですね。これが何かのトレーニングであると信じつつ。
最後に、このウェブサイトをつくってくれたのはwebcilという会社です。大学研究室ホームページを専門に扱っているということで、公費・科研費対応もしているそうです。 ホームページの出来はもちろん、お仕事も早くてとても満足です。