オープンデータの活用
津波避難収容指標(静岡県浜松市)
南海トラフ地震は、日本の太平洋沿岸に甚大な被害をもたらす可能性がある大規模地震の一つで、特に静岡文化芸術大学のある浜松市はその影響を強く受けると考えられています。
津波の襲来が予測される沿岸部では、迅速な避難が求められます。しかし、浜松市沿岸部の各街区(町字)では、津波発生時、人口に対して十分な避難面積が確保されているのでしょうか?
以下のマップをご覧ください。
- 【オープンデータ】
- 街区データ:e-Stat(政府統計の総合窓口)より、2022年の国勢調査の浜松市中区、南区、西区の町字データをダウンロード。
- 津波緊急避難場所データ:浜松市のオープンデータカタログよりダウンロード。
- 【使用ツール】
- 地理情報分析:ArcGIS Pro
- データ処理・計算:Microsoft Excel
- 【アプローチ】
- 1人に必要な避難面積を1㎡と仮定し、各街区の避難可能面積と人口の比率を計算。
- 避難スペースの余裕の度合いを「津波避難収容指標」として数値化。
- 【津波避難収容指標の計算方法】
- 街区ごとの避難場所の総面積(㎡)と人口(人)の値を比較し、避難スペースがどれくらい確保されているかを示します。
- 計算結果は -1 から 1 の範囲で表され、数値によって避難スペースの充足度を評価できます。
- 結果は、色分けを用いて分かりやすく可視化されます。
指標の値 | 意味 |
---|---|
-1(明るいレッド) | 避難面積が人口の半分以下。全員が避難できない可能性がある。 |
0 ~ -1(暗いレッド) | 避難面積が人口より少ない。緊急避難場所が密な状態になる可能性がある。 |
0 ~ 1(暗いブルー) | 避難面積が人口を超えている。街区の全員が避難できるスペースがある。 |
1(明るいブルー) | 避難面積が人口の2倍以上。十分な避難スペースが確保されている。 |
例えば、ある街区で「人口が1204人」「避難可能面積が893㎡」だった場合、避難収容指標は-0.26となり、避難スペースが若干不足していることを示します。これは、この街区の避難面積に対して人口が26%超過していることを意味します。
このデータは2024年に取得したものであり、最新の状況とは異なる可能性があります。
以下の画像は二次利用のために ダウンロードできます。
